根管治療成功の定義
『臨床的に腫れ、痛み、フィステル、歯周ポケットなどがないこと。』
『レントゲン的に骨の透過像(黒い影)がなくなる、又は小さくなること。』
と自分は考えております。
狭い口の中でかつ直接見ることの難しい歯の中の10ミクロン単位での細かい作業は歯科治療の中でも相当な技術を必要とし、また結果(成功率)の判断がとても難しい分野でもあります。
それは、どれほど丁寧にかつ無菌的に根管治療を行えるかによって結果は大きく変わってきます。(パウダーメインテナンス)
しかし今の日本の歯科界の保険制度では残念ながらベストな治療ができない仕組みとなっております。
例えば北米の歯内療法の専門医は治療の際は必ずラバーダムというゴムのマスクを装着して、可能な限り外部からの細菌感染を防ぐように治療を行っていますが、日本の保険診療ではラバーダムを使用しない歯科医院のほうが圧倒的に多いです。
これは、決して日本の歯科医院が不真面目なわけではなく、日本の保険制度の問題として治療でできる範囲の限界を表している結果といえるでしょう。(歯科診療ユニット)